桐は学術的に言いますと「ゴマノハグサ科」と言う科に属します。
草の仲間に属しているのに木の様なので「木」と「同」と書いて桐と呼ぶようになったと言う説もあります。
草は細胞がそれぞれ膜で仕切られており(独立気泡体と呼ぶ)桐も同じ細胞の形状になっています。その為、水に侵されることが無く腐りにくいのです。
ほとんどの木がそうであるように、桐材も湿度により膨張・収縮します。
桐タンスは梅雨の時期や夏は湿度が高い為、桐材が膨張し引き出しの動きが少し堅くなり、外の湿気が入りにくくなります。
逆に秋・冬の湿度の低い季節は桐材が収縮して引き出しの動きが軽くなり乾いた空気が中に入りやすくなり中の衣装を湿気から守ります。
また桐はアルカリ性ですので虫が付きにくく、その上発火点も低く燃えにくいのです。
上記のような特徴と軽いと言う事もあり昔から桐は重宝され桐タンスが多く作られてきました。